投資の利率は?

■ 投資の利率は? ■

こんにちは。tanzan です。

まず先日行われたアフィリエイト・カンファレンスですが、携帯アフィリエイトがテーマでした。

実はこれ、我が社も取り組みたいと思っているテーマ。相方も興味を持って「行きたいなあ」と言っていましたが、ついに「東海で開催の予定はないですか?」なんて主催者に問合せのメールまで書いてしまいました。

担当者の方、メールの主はわが相棒です。お手数をおかけしました。

でも我が社の携帯はボーダフォン。将来は海外の仕事もしようと思っているので、海外に強い携帯を選んだのです。

でもアフィリエイトで狙うなら i-mode か au だろうからなあ。あびるさんは3キャリアとも持っているそうだし、やっぱり業務用で持つかなあ。

一応携帯サイトも作ってみようかと思っているのです。

アフィリエイト・カンファレンスの内容については以下のブログが参考になります。

http://blog.livedoor.jp/tlt/archives/25720550.html

http://wada.cocolog-nifty.com/blog/2005/06/post_da8e.html

http://www.affiliateportal.net/archives/2005/06/post_262.html

http://plaza.rakuten.co.jp/sucharaka/diary/200506200000/

さて今日は商品紹介を離れてちょっと難しい話を書きます。要は「投資のシミュレーションをしてみよう」というだけのことなんですが。

■ 内部収益率

いきなり難しい言葉かもしれませんが、なぜかアフィリエイトの業界ではあまり耳にすることがないので取り上げてみることにしました。いや、多分マーチャント・サイドでは意識されているのでしょうが、アフィリエイターの側がビジネスなどになじんでいない人が多いのが原因でしょうね。

内部収益率、というのは、ある事業を行うときに、その事業が一定の期間において何%の利回りでまわるか、という数値のことです。

銀行の預金などだと「利率」というのがあって、これは多くの場合固定になっています。

事業の場合は利益の額というのは事前に完全に予測するのは不可能、さらにマイナスになることもあるわけですが、結果的に投資額に対して得られた利益の額の率のことを「利回り」と言います。

今は低金利時代ですから、あまりぴんと来ないかもしれませんが、かつてのように、郵便局の定額貯金の利率が7%もあると考えてみてください。

今100万円あるとして、何か事業に投資しようと考えても、郵便貯金の7%という数値よりも高い利回りが予想されない限りは、投資としては意味がない、ということになります。手間をかけずに郵便局に預けるだけで7%付くわけですから。

これは固定金利との比較ですが、いろいろな事業の利回りを比較して、どの事業に投資するかを決める、ということにも使うことができます。

これでも多くの人にはぴんと来ませんよね。

ではYAHOOを取り上げましょう。

最近、お金を払ってYAHOOの有料登録審査を受けているアフィリエイトのサイトも良く見かけるようになりました。またスポンサー・サイトとして検索結果の上部に表示されるオーバーチュアという宣伝。これを使っているアフィリエイトのサイトも見かけるようになりました。

このようなものの比較にも利回りの比較は利用することができます。

有料登録は1回こっきりの5万円+消費税。オーバーチュア広告は単価は安いですが継続して掲載していくと累積的に費用が必要になっていきます。さらに、「何もお金をかけない」という選択肢もあるわけですが、これらを同条件で比較するのは難しいこと。

こうしたものの比較を行うにも「利回り」をシミュレーションすることが有効なのです。どうやって利回りを計算するのか、というと、ここは専門書を読まないとちょっと難しいのですが、実は計算そのものは予想される支出と予想される収入の表をExcelで作れば、関数で簡単に計算することができます。興味のある方はExcelのマニュアルかヘルプを参照してください。

未来予測が含まれますから完全に正しい予測なんてできませんが、それでも

「YAHOO登録によってこれくらいの訪問者の増加が見込めるのであれば登録料は結果的に○%の利回りになる」

「オーバーチュアの広告単価が○円以下ならYAHOO登録よりも有利な投資と判断できる」

などなど、目安を得ることができます。

「ええ?毎月の利益が数千円しかないのに、そんなの関係ない世界だよ」

と思われたあなた。実はそうではありません。

費用をかけて広告する、ということは、大きな時間の節約と、時にはどれだけ頑張ってもお金をかけなくては達成できないような成果を短時間に、容易に実現してくれる可能性もあるのです。

日本のアフィリエイト本ではあまり取り上げられていませんが、海外のアフィリエイト本を読むと、広告を打って利益を得る、その収支計算の話とか、そうしたことにかなりの紙面が割かれています。たとえば以下の本を見てください。英語ですがお勧めです。日本のアフィリエイト本とは一味違って、本当にノウハウだけ!が書かれていますよ。

要するに単なるSEOではなくて、広告に投資していくら、そこから訪問者が何人増え、購入率がどれだけなら収支がいくら見込めるか、という計算が重要なのです。

「そんなこと必要ない」

なんて言わずに、頭の体操のつもりで収支をシミュレーションしてみてください。これはビジネス感覚を養うにもとても役に立ちます。

正式の内部収益率の計算まで行くかどうかはともかく、簡単なシミュレーションをしてみれば「ひょっとするとお金をかける価値があるかも」というケースも出てくるはず。

スーパーアフィリエイターたちのテクニックを真似るのは無理かもしれませんが、広告費を払う、というオプションは逆に多くの人たちに開かれていますし、うまくできれば非常に早いのです。

■ こんなケースなら…

たとえばあるサイトがあって、1日の訪問者が100人。過去数か月分のデータを集計すると、訪問から購入に繋がったのが1%。収益が1購入あたり300円だったとします。

つまり100人訪れて300円の収入。1クリックあたり3円ということになりますから、オーバーチュアの最低1クリックあたり9円という値段では、どれだけ訪問者が増えても収支は合わない、ということになります。ですからこれは問題外。

ではYAHOOに5万円払って登録したらどうか。5万円を3円で割ると17000弱。これだけの訪問者が増えればとりあえず元は取れます。仮に1年で元を取りたいと思うと1ヶ月あたり約1400クリック。一日当たりだと…約50クリック。1日の訪問者が5000人になれば1年で元が取れる!

この例のように100人の訪問者がYAHOOに登録したからと言っていきなり5000に増えるとは考えにくいですが、では、200人を見込んだら、300人を見込んだら…というようにシミュレーションしていきます。

これを「どれくらいで元が取れる」という形ではなく、「年何%の利回りになる」というように表現します。

たとえば5万円のコストをかけて、毎年1万円の収入増が見込めたら20%の利回り、となります。毎年2万円なら40%です。

銀行や郵便局に預けておくよりはずっと良いですよね。少なくともこの5万円は。

こうして利回りとして計算することによって、他のオプションとの比較ができるようになるわけです。単に「1年で元が取れる」「2年で元が取れる」という判断では、他のオプションと同じ基準での比較ができませんから、本当にそれが一番良い5万円の使い道であるかどうかが判断できないわけです。

内部収益率、というのはもう少し計算が複雑なのですが、これを使うと、最初に一回だけ投資、という仕方ではなく、途中で継続して投資する、断続的に投資する、といった複雑な投資の仕方でも利率を計算することができるのです。

興味のある方は勉強されるとよいかと思います。

■ 機会費用

またまた難しい言葉、かな。

「5万円かけて利益が得られるとしても、私の労力ならただだから、こつこつやればいいの!」

という方。これも経済的には「合理的でない」と判断されるのです。

世の中に労働がただの人はいません。主婦であろうと誰であろうと。まあ植物人間状態で入院している人、というのなら別でしょうけど。

専業主婦をしている人は、外に出て務めて給料を得られる、という選択肢もあるのにそれを何らかの理由でせずに主婦をしています。これはどういうことかと言うと、本人か家族かは知りませんが、

「主婦としての仕事の方が、外に出てする仕事よりも価値がある」

と判断しているということ。もし外で仕事をして自給800円稼げる人であれば、その人の主婦としての仕事の価値は自給800円以上だというのが経済的な判断です。

つまり、この主婦は自給800円の機会があるにもかかわらず専業主婦をしている、つまり「800円を払っている」のと同じことなのです。

ですからこの主婦が1日2時間アフィリエイトの作業をしたとすると、そのコストは1600円以上になる、と計算します。

作業を1時間減らして、800円払ってオーバーチュアの広告費に使ったとしても、実は計算上の支出としては同額になります。そして自分で働く1時間と、オーバーチュアの広告代800円とを比較してどちらが利回りが良いか、という計算をしないと、本当の評価はできません。

目先のお金の動きだけにとらわれずに、自分の労働の価値をきちんと評価して戦略を考える必要がある、ということですね。


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