■ ページの作成 ■
こんにちは。tanzan です。
印鑑をなくしてしまい、銀行などへの届出にてんやわんやしています。新しい印鑑も買ってこないといけないし…
前回の発行のあと、読者の方から「無料公開されているものにも著作権はあり、引用の度が過ぎているのではないか」というご指摘がありました。
一理も二理もあるご指摘だと思いますので、できるだけ英文資料からそのままの引用は避けて、自分がどのようにしているか、どう考えているかを中心に紹介したいと思います。
なお英文資料の原典は http://ezseonews.com/cfas/fat-affiliate-sites.htm から申し込めます。詳細を知りたい方はこちらからどうぞ。
まずなぜ今回英語の資料を紹介しようと思ったかを書かなくてはいけませんでしたね。
Google にはスペシャリスト チームというものがあります。詳細はわかりませんが、やっているのはサイトのチェックです。これについては以前から知っていました。多分ここがSPAM行為のチェックや、thin fat といった判断をしているものと思われます。
そして特に今年に入ってから、Google Adsense のサイトのチェックが厳しくなり、また、商品リンクだけの中身にSEOをかけたようなサイトが一斉に順位を下げられているということが起きていました。
さらに、開設して1年未満のサイトの評価は低い、ということは、Google 関係者自身が言っていることです。
要はアフィリエイターには厳しい環境になってきた、ということですね。
では次の表を見てください。
表示回数 クリック数 注文数
2006/06 41,566 2,857 30
2006/05 32,086 2,763 31
2006/04 499 10 0
これは、僕が4月末に新しく作ったサイトのデータです。表示回数というのは、ページを表示した回数ではなく、広告を表示した回数です。
できてすぐのサイトで5月は平均1日一件の注文(未確定です)、6月はまだ終っていませんから、さらに増えていることがわかると思います。
無論、一攫千金には程遠いですが、検索エンジンが厳しくなったと言いつつも、やり方を誤らなければ成果は少しずつでも着実に出てくることがお分かりになると思います。
そして、サイトを立ち上げて2ヶ月近く経ち、成果が出てくることを確認できたので、やり方を紹介しようと思っていました。そこにたまたま見たのが、紹介した英語の資料です。英語圏と日本語圏のやり方に違いはありますが、基本的にはかなり共通点があったわけで、「うん。やっぱりそう来るか」と思ったのです。
この資料の偉い点は、小手先のSEOや安易なサイト作成を戒める一方で、「そんなことをしなくても、きちんと成果が出る方法がある」と言っているところです。しかも「じゃあ教えるから1万円払え」とは言っていません。
その姿勢に共感して取り上げることにしたのですが、読者の指摘を受けて、確かにもう少し自分のことを先に、中心にして書くべきであったと、反省しております。
さて予告どおり今回は「単独のキーワードでは勝負できない」という話です。
実は、同じようなことはこのメルマガにも過去に何回も書いています。
「1日千人来るページを1つ作るよりも、1日10人来るページを100個作るほうが実現性がある」
というようなことですね。
違うのは、以前は「とにかくページ数を増やしておけばよい」というようなニュアンスだった点です。検索エンジンが甘かった時代、そして、アフィリエイターの数が少なかった時代の話です。
でも今はそれだけでは通用しません。何しろ、人の目が入る可能性があるのですから。キーワードが沢山あっても、情報としての価値が少なかったらダメです。
では次のデータ。
表示回数 クリック数 注文数
2006/06 690 10 1
2006/05 0 0 0
2006/04 0 0 0
「何だ、5月6月はゼロばっかりじゃないか」
そりゃそうです。このサイトは6月に入ってから立ち上げたのですから。ページ数はなんと6ページのみ。クリック数は10しかないですが、注文が1入っています。
この二つのサイトの共通点は、ビッグワードを使ってサイトを作っていないこと、さらに各ページごとに完結したテーマ性を持たせてその中で商品やサービスを紹介していること、さらにサイト全体としては共通したテーマに基づいていること、です。
共通のテーマと言っても、「お中元」を共通テーマにして、あるページはコーヒーギフト、あるページは冷麦セット、では、訪問者にとってあまり統一性があるようには見えません。
「それでもお中元というキーワードがあるじゃないですか。お中元というキーワードで最適化するには良いのでは?」
以前はそれでよかったと思います。でも、今は、人の目で見ることをお忘れなく。「お中元を狙ったたいしたコンテンツのないサイト」と判断されたら終わりです。
特に安易に Google Adsense を使いがちですが、Adsense を貼ると、余計に Google のチェックが厳しくなることをお忘れなく。検索エンジンチームだけでなく、Adsense チームのチェックも入るからです。
さて話を戻して、重要なポイントが二つ。それは「人の目で見て統一性のあるサイトである」と同時に「検索エンジンからの集客も望めるサイトである」ことです。
トップページを見れば何のサイトかすぐにわかるようになっていて、かつ、下位のページそれぞれに、共通テーマの中でさらに絞り込んだキーワードを設定しているのです。集客を狙うのは、この絞り込んだキーワードの方です。
下位のページには、実際にはキーワードの組み合わせを使います。その組み合わせは、検索数が多いものよりも、競争が少ないものを選びます。少ない訪問者をごっそりいただいて、しっかり成果につなげる戦略ですね。
元々絞り込んだキーワードで検索する人のほうが、本当にその商品やサービスを求めている可能性は高いのです。ですから、ビッグワードで上位を狙っていくアプローチに、さほどの意味はありません。一発ホームランを狙うのではなく、バントで着実に進めていく感じでしょうか。
例えばボルドー。「ボルドー ワイン」でページを構成しても、既存の多くのワイン販売サイトには勝てない可能性が高いです。
では「ボルドー ツアー」とか「ボルドー ホテル」ではどうでしょうか。さらに「ボルドー 観光」「ボルドー ワイナリー」「ボルドー レストラン」ではどうでしょうか。これらは数は少ないですが、実際に検索に使われている組み合わせです。
このようなキーワードの組み合わせごとに、それぞれ1ページずつ作ります。さらに思いつくキーワードの組み合わせでも1ページずつ作って、サイトのボリュームを増やしていきます。
似たキーワードは他のキーワードとまとめて、一つのページの中で両方が出てくるようにします。例えば「ワイナリー」と「シャトー」はほとんど同じ意味になりますから、ひとつのページに入れて、両方の言葉が出てくるように文章を構成します。この二つのキーワードを使う人が求める情報は同じようなものだと考えられますから、1ページでよいのです。
はい、これでワインのサイトではなくて、旅行のサイトが出来上がります。サイト名は「ボルドー・シャトーを巡る旅」でしょうか。「ボルドーワイン紹介」よりこのほうが競争が少ないことでしょう。
アフィリエイトで売る商品?ツアーやホテルの予約、ガイドブック、などがぱっと思いつくところですね。コンテツがしっかりしていれば、Adsense を表示するのもOKです。
楽天市場のワインを紹介したところで、3千円のが1本売れても報酬は30円です。でも海外向けのツアーが売れたら、高額のものは報酬2千円です。無論ワインのほうが買う人は多いでしょうけど、ボルドーへのツアーに焦点を当てたサイトはそうそうありませんから。
え?やっぱりもっと売れそうなワインを紹介したいって?はいはいどうぞ。サイトのコンセプトが決まって、ユニークなサイトができたら、今度は商品も入れていきますか。
どうせならワイナリーの紹介があるのですから、ワイナリーの下に各ワイナリーの代表的なワインを紹介するページを作ってもまったくかまいませんし、ワイナリーの名前によるSEOとして強力なものができることでしょう。
これなら人の目で見ても不自然ではありません。「ボルドー旅行のサイトに、シャトーの紹介があり、各シャトーの関連商品が紹介してある」つまりは、人の目で見ても、商品リンクがコンテンツの一部になっている、と解釈してもらえることでしょう。
ボルドーで味をしめたら?ブルゴーニュも作りましょうか。そしたらサイトのタイトルは「フランス・ワインの旅」にしましょうか。
「じゃあ、世界のワインにしてチリとか南アフリカも…」
意欲的ですが、トップのコンセプトを最初から大きくすると、サイトの制作が大変になります。サイト全体としては利益が出にくくなります。ある程度コンパクトにまとめる方が良いと思います。
実はまったく集客ができなくなったワインのコーナーとか、チーズのコーナーをこういう手口、もとい、手法で作り直したいと考えているのですが、かつての粗製乱造がたったて手が回りません。
上で統計を紹介した僕の二つのサイトは、どちらも「中くらいの」キーワードをサイトのテーマにして、それに関連したもう少し細かい情報を各ページやコーナーにテーマとして設定してあります。サイト全体としても何をテーマとしたサイトかわかりますし、各ページもそれぞれ何がテーマかがわかるようにしてあります。
英文資料では、このキーワード関連の作業を、検索キーワードを調べたりできるソフトを使って行っているのですが、日本語の環境には同じようなものは僕の知る限りありません。ですから、この部分は自分で工夫してやらなければならないわけです。
僕自身は有名なオバーチュアのキーワードアドバイス・ツールなどからピックアップしたり、雑誌の関連記事からピックアップしたりしています。
そうそう、ページ数がどれくらいあったらよいか、ですが、英語の資料では50ページは欲しい、としています。でも僕は、必ずしもまとまった分量がある必要はない、と考えています。
無論ある程度多い方が、Yahoo のカテゴリー登録などを狙うのには有利で、「できれば多い方がよい」ことには賛成ですが。そりゃ6ページしかない自分のサイトで Yahoo のカテゴリー登録に挑もうとは思いませんからね。
英語資料の著者は、基本的に「まとまった利益を早く出すこと」を目的としていると思います。つまりは職業としてのアフィリエイトでしょう。
一方僕が重要視するのは「とりあえず始めること」そして「継続すること」なのです。
そのためにはキーワードやサイトのテーマを選ぶ時にも、「儲かりそう」を一番のポイントにするのではなく、「興味が持てる」を基準にするほうが良いように思うのです。何しろ作っていて楽しいですから。
職業なら、利益が出ることを我慢してやる必要も強いでしょうが、読者の皆さんのほとんどは、職業アフィリエイターではないと思いますので。
たった6ページしかない、作って1ヶ月に満たないサイトからも売上げは出ます。もちろん、トラックバックSPAMを飛ばしたりとか、そんなことは一切していません。自分の関連サイト以外からのリンクはゼロです。
重要なのは、リンクを依頼したり、トラックバックを飛ばしたり、ランキングに参加したり、わけのわからない検索エンジンやリンク集に登録したりといった、いわゆる「被リンク数を増やしてページランクを上げる」のに精を出すよりも、もっと重要なことがある、という点です。
そしてもうひとつ。この間から書いていることですが、僕が重要視しているのがチームワーク、分業です。
利益の出るサイトは、この英語の資料のやり方などを参考にして作ることができれば、多分、そこそこのものが作れると思います。でも、多くの人の悩みは「それでもコンテンツが書けない」「時間がない」などではないかと思います。
要は「やり方はわかったけど、できない」問題です。
今、僕自身はサイトの企画をいくつか持っていて、既にそのためのドメインをいくつか取得しています。中には「えっ?!」と思うようなドメイン名もありますよ。英語の良いドメインはもうほとんど取れませんが、日本語をローマ字にするだけのドメイン名なら、「え!?これがまだあいているの?」というのが時々見つかります。それも .com です。
新しく作ろうと思っているひとつはローカル情報サイトなのですが、興味を持って「編集をやってみたい」と言っている人が既にいます。それどころか、まだ公式に記事募集をしていないのに情報を寄せてきた人すらいます。
そしてサイトのデザインや基本構想は外注しようと思っています。最近どのサイトでも同じテンプレートを使っていて、それだけで僕のサイトとばれてしまうことがある…まあそれもありますが、多くの人を巻き込んで、そのサイトに関心がある人が増える、ということもとても重要だと気がついたからです。
一人で作ったら、最初は関心があるのは自分ひとり。掲示板なんて設置しても閑古鳥が鳴いています。では、5人で作ったらどうでしょう。最初からそこそこにぎわうことでしょう。
自分ひとりでは時間的、能力的に実現できないことも、他の人と組むことによって可能になることは多いと思います。
僕らがチームを組んで発行しているメルマガがあります。読者数は1万弱。ビジネスを目的としたメルマガではありませんが、関連情報に限って広告を受け付けています。
編集チームは任意団体のようなもので、経費を払った後の収益は寄付しています。先日もジャワ島地震の救援に50万円寄付しました。今までに寄付した額は100万円以上になります。
このメルマガ、一人ではとてもではないですが、運営できません。チームがあってこそ実現できるものです。
基本のコンセプトがしっかりしていることを、複数の力でやれば実現できます。僕自身は、アフィリエイトを意識したまともなサイトを、複数の力で作っていくのが今後のアフィリエイターの進むべき道、と考えています。